滅菌というものにも定義があります。
医療器具の滅菌等においては、滅菌後の医療機器に微生物等が存在する確率を示す指標として「無菌性保証水準(Sterility Assurance level:SAL)」を用い、
10のマイナス6乗(100万分の1)以下を達成することで無菌性を保証しています。
これは、滅菌後、滅菌された器具に微生物の生存する確率が100万分の1であることを意味しています。
前記の通り、医院内の滅菌操作にてSALが10のマイナス6乗(100万分の1)以下になっていれば、「国際的にも滅菌が保証されている」ということになります。
当院で使用している高圧蒸気滅菌器(オートクレーブ)、滅菌方法は
前述した概念に適合したものを、選択し、運用いたしております。
オートクレーブには
種類があります。
『ClassN』『ClassS』『ClassB』
『ClassN』は中空ではなく、滅菌パック等に包装されていない器具の滅菌に適しています。
中空性の器具、滅菌パックに放送された器具では前記したSALの10のマイナス6乗を達成できない可能性があります。
中空性の器具や、包装されている器具の滅菌に適しているものが
『ClassS』『ClassB』となります。
『ClassN』では高温蒸気は重力の力で行き渡ります。
『ClassS』『ClassB』は一度器械の中を減圧し、そこに高温蒸気を注入する方法をとっているため、中空性の器具の内部まで高温蒸気が行き渡る仕組みになっています。
その減圧→蒸気注入の工程が1回あるものが『ClassS』3回あるものが『ClassB』となっております。
当院には『ClassB』オートクレーブが2台を設置しております。
(法人全体ではClassBオートクレーブ4台、ClassNオートクレーブ1台)